捻子の友情




「アオ、ミドリと仲直りしなくていいの?」
「……モルちゃん、アオは喋れないって」


血塗れで座るアオ。
モルテとギルはそんな彼女の耳元で呟く。


「しっぺ返し食らうんだよ……けど、ラッキーだったよな」
「よくもまあ、事故直後に遭遇できたもんだ」
「俺、運良いから」


そう言って、モルテは笑う。


「轢き逃げ犯は出頭したみたいだな」
「速報入ったんだ?」
「潔くてつまらないな」
「それよりどうしよっか、ギル」
「直接、聞けばいい」


ギルはスマホを取り出し、どこかに電話をかける。



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