Butterfly of the noon




「姫路くんは、どう思う?」
「……へ?」
「この話、信じる?」
「信じるも何も……」
「お腹、空いたね」
「……そうだな」


それからオレ達は体育館へ戻って、少し遅い朝食を取った。
気まずくて、無言で。
引っかかりは“野嶋のオヤジ”の話。

食べ終わって片付けに行く。
と、手の付けられていない弁当が一つあったが気付かないフリをした。

その後、学園長がマイクを握った。
“学園内は危険”だと。
しかし、“犯人を逃がすわけにはいかない”と。
結局は、行動範囲が狭くなっただけ……
あとは何も変わらない──



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