Shadow of the departed soul




川田を追って、体育館に戻ってきたハズだった。


「川田は?」


当たり前だが、オレの言葉に耳を貸すヤツなんかいなかった。

自分の足で捜す事にした。


「まさか、トイレ……とか?」


ドアを開ける。


「ん?」


ポチャン──
何かが滴る微かな音。

耳を澄ませて、音を追う。


「姫路くんだ」
「野嶋……?」


イヤな汗が流れた。



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