Shadow of the departed soul




「気持ちえぇな」
「……あぁ」


気持ちとは裏腹な青空。
今は、青さが鬱陶しくてたまらない。


「さっきの話なんやけど」
「さっきの?」
「姫路くんがモテるって話や」
「だから、それは無い──」
「好きやねん!」
「何が?」
「うち、姫路くんが好きなんや」
「えっと、え?」
「こないな状況でアレやねんけど……うちは……」


初めて、女の子を可愛いって思った。


「あの──」
「返事は急いでへんのや!」


そう言って川田は走って行ってしまった。


「早い方がいい、よな?」


この時、オレ以外が居るはず無いと決めつけていた。



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