Shadow of the departed soul
「姫路くんてモテるんだね」
「川田、それはないって!」
「先輩、サラちゃん。私も」
「……ありがと」
「王子くんの言った事、気にしたらアカンで」
「分かってる……」
「そだ!気晴らしに屋上に行かへん?」
「出入りは禁止されてるんじゃ……」
「昼間はええって、聞いてなかったん?」
「話、長かったし……」
川田の話によると、昼間は安全確保を兼ねて教師が見回りに立っているらしい。
完全な安全では無いけど、先を考えると外に出られる時間が貴重だ。
「死ぬわ……」
「え──?」
屋上に向かう階段。
擦れ違い際、砂井野が言った。
「どういう意味だよ、それ!」
振り向いた時、砂井野は居なかった。
「どないしたん?」
「いや、別に……」
砂井野の言葉が頭から離れない──
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