Tea Time
ある日。
珍しく午後は講義がなかったので、真っ直ぐ帰ることにした。仲良くなった子達にお茶しに行かないかと誘われたが、「ごめんなさい。用があるの。また誘って」と言って断った。
だって、久々にアリスとティータイムしたいんだもの(⌒‐⌒)
そうと決まれば、迎えに来てもらって、家に帰る前によく行くケーキ屋に寄ってもらった。勿論、ここはアリスの好きなケーキが置いてあるから、立ち寄ったのだ。数種類のケーキとティータイム用のお菓子に使用人の人達に食べてもらうお菓子なども買って、帰って来た。
クロッカスに用意を頼み、自分の部屋に向かう途中、私の可愛い天使の後ろ姿を見つけた。
マイエンジェル!!\( ・∇・)/
アリスの姿を見失う前に捕まえねばと駆け出す。
「アリス!!」
「リコリスお姉ちゃん。おかえりなさい!」
「ただいまー!」
背後からアリスに抱きつく。帰って早々に可愛い天使と遭遇するなんて、最高な日だわ(人*´∀`)きっと私の普段の行いが良いからね!
「アリスの好きなケーキを買って来たのよ!良かったら、私の部屋でお茶しない!?」
「うん。でも…」
「どうしたの?」
え、断られてしまうの?せっかくアリスとの時間が過ごせると思ってたのに…(゜.゜)内心ドキドキしていたら、どうやら違った。
「宿題を見てもらいたいな。わからないところがあって、困ってたんだ…」
「勿論よ!わからないところがあれば、私が教えてあげるわ!」
私がそう言えば、アリスは喜んでくれた。
あー(*ノ▽ノ*)この笑顔に私は救われているのよ!これさえあれば、何でも頑張れる!
それからアリスの宿題を見て、わからないところを教える。私の説明を真剣に聞くアリスが可愛くて、抱きしめたくなった(≧▽≦)何とか堪えたけれど。次があったら、堪えずに抱きしめようとは思う。我慢は良くないもの( ・-・)
宿題を終わらせてから、一緒にケーキを食べる。紅茶も買って来て、クロッカスに頼んで出してもらった。合わせて飲んだら、最高だったわ。これは次回も買わなくちゃね。紅茶を味わっていたら、アリスがジッと私のケーキを見ていた。
「リコリスお姉ちゃんのケーキ、見たことないけど、新しいケーキ?」
「ええ。新作のケーキよ。一口、食べる?」
「いいの?」
「いいわよ!」
フォークにケーキを一口サイズ乗せ、アリスの口に運ぶ。うふふ( *´艸`)天使にあーんをしちゃったわ!アリスはケーキを口にすると、もうキラキラした目で私を見てきた。それだけでおいしいと言っているのが伝わって来た。
「おいしいね!」
「そう?私が少し食べてしまったけど、残りあげるわよ」
「ううん。それは大丈夫。次があったら、その時に食べるから」
「アリス…」
大人になったのね!お姉ちゃん、妹の成長が嬉しくて、涙が出ちゃうわ(;ω;)
その後もアリスとティータイムしながら、お喋りしていた。だって、二人きりは久々だったんだもの!クロッカスが気をきかせてくれたから、邪魔しに来る人も来ない。最高ー(人*´∀`)
………あら?お菓子が大分減っているけど、そんな沢山食べたかしら?横を見れば、大量に散らかされたお菓子の空の袋。そして。
「……………」
「ハルク。しれっと横にいないでよ。ビックリしたじゃん!」
「オレのことは、気にすんな。空気だと思えばいい」
「無理だよ!私の食べたいお菓子、さっきから全部取ってるし。あー!!イチゴ味のクッキーまで!」
はあくんがいつの間にか座って、お菓子を食べていた。全然気づかなかったわ!
「はあくん。いつからいたの?」
「10分前だな。お前ら、お喋りに夢中だったし、オレも腹へってたから、邪魔しねェようにしてた」
「ハルク!そのラング・ド・シャ、取らないで!私が食べるの!」
アリスがはあくんの手に持つラング・ド・シャを取ろうとしたが、すばやく口に入れてしまう。取られて悔しいのか、アリスが頬を膨らませていた。拗ねているところも可愛い(´・∀・)中学生になっても、そこは変わらないわ~∩(´∀`∩)むしろ、変わらないで欲しい!
そんなアリスに私は、別のチョコクッキーを渡す。すると、アリスは喜んでくれた。
「ありがとう!リコリスお姉ちゃん!!」
「いいのよ。他にもまだおいしいお菓子はあるんだから」
「うん!」
すると、はあくんがムスッとした顔で私に言ってきた。
「リコリス。お前はアリスに甘すぎじゃねェ?」
「あら、妹には甘くても良いのよ(*^O^*)はあくん、羨ましい??羨ましいでしょ!?」
「リコリス、うざっ!」
「ほほほ!何とでも言いなさい(-∀-)」
「あー!!私の紅茶がない!」
お菓子を幸せそうに食べていたアリスが空のカップを見ながら叫んでいた。私のカップは、まだ入っている。
となると、犯人は一人───
「お前の紅茶、甘すぎる。菓子も甘いから、余計喉渇いた」
「じゃあ、すぐ飲むの止めれば良かったじゃん!空だよ!空っぽ!!」
「菓子でむせそうになって……近くにあったから、つい飲み干した」
「バカー!私のロイヤルミルクティー、返してよ!!」
アリスがはあくんの腕をポカポカと叩く。「痛っ」と言いながらも満更でもなさそうなはあくん。
うふふ。可愛らしいわ(*^_^*)
その光景を見ながら、私はカップに口付ける。
そこへ。
「リコリス様」
「はい?あら、タスクさん。どうしたんですか?」
声をかけられ、振り向けば、タスクさんがいた。私と目が合うと、一瞬、目を逸らされたが、すぐに私に謝ってきた。
「お楽しみのところ、申し訳ありません。今、宜しいですか?」
「はい、大丈夫ですよ。どうかしましたか?」
「ブリトニー様から、リコリス様宛にお電話が入っております。話したいことがあるから、すぐに代わって欲しいと…」
ブリトニー?
……ああ。そういえば、あの人の連絡先を知らなかったわ。携帯番号を教えたくなかったから、家の電話番号を教えたんだったわねヽ(;´ω`)ノ
というか、また会いたいから、空いてる日にちを教えろってことでしょう。面倒くさいわ。やんなっちゃう!せっかくアリスとのティータイム中なのに!邪魔するなんて許せないわ(`ε´ )
さっさとこの人に合いそうな人を見繕って、押しつけましょう。そうと決まれば!
「すぐ行きます。……アリス。少し席を外すけど、すぐに戻るから。待っていてね」
「うん!行ってらっしゃい!」
よし。早く電話を終わらせて、アリスと過ごすわよ!ε=┌(;・∀・)┘
【END】
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