Those that do Not Change
それは、はあくんが私の部屋に来た時に聞いてきたこと。
「なあ、リコリス」
「なあに?」
「もし、アリスが妹じゃなく、弟でも可愛がってたのか?」
「アリスが弟?」
そう言われたから、私は想像してみることにした。というか、アリスなら男の子でも可愛いに違いない(*´∀`)
“リコリスおねえちゃん…”
幼い男の子がうるうるとした可愛いおめめで、私を見る。上目遣い!大人だとあざとくなるけど、子供ならあざとくない。
それと服もちょっと大きめのを着せて、鎖骨や肩が見えるのも良いわよね(* >ω<)チラリズムだわ。
これが男の子版のアリス…σ(´・ε・`*)
「……いい( *´艸`)男の子でもいけるわ!」
「マジかよ」
「あっΣ(゚Д゚)男の子なら…!二人で遊んだりしてる時に結婚の約束とかしそうよね!「おねえちゃんがおよめにいけなかったら、ぼくがもらってあげる」とか。男の子版アリスなら、私に言ってくれるはずよ!」
「言わねェだろ。そもそも結婚は出来ねェからな!てか、実の姉弟だぞ!?近親相姦になっちまうだろ」
「好きになったのが弟なだけでしょ!私的には問題ないわ( ・`д・´)」
「バカ。問題ありまくりだ!」
はあくんがいつになく容赦ないほどに突っ込んでくるわ(゜m゜;)
もしかして、はあくん的にはアリスは女の子の方がいいのよね。そっちなら、結婚出来るし。でも、前にアリスにはあくんのことをどう思っているかを聞いてみたら、「意地悪だから嫌」って言ってたのよね。はあくんももう少しアリスに優しくしてあげないと(*-ω-)アリスの恋人にはなれないわよ。
「はあくん」
「ん?」
「アリスにもう少し優しくしないと、あの子の恋愛対象には入らないわよ?」
「……」
はあくんに睨まれた!私、間違ったこと言ってないのに…( ω-、)
はあくんとそんな話をしたせいか、その日の夜、私は不思議な夢を見た。
そこでは、アリスが私の弟として生まれた世界。
幼いアリスが「リコリスおねえちゃん」と呼びながら、私の後を追いかけてくるのだ。その眩しい笑顔に私は撃ち抜かれた。
性別なんて関係なかった。私は“アリス”に弱いようだ。
いつしか場面は変わり、アリスが高校生くらいになっていた。幼い頃のような可愛いさはなくなり、すっかりと男の子になってしまった。
だけど、私を見つけると、ぱあっと笑顔を見せるのだ。
「リコリス姉」
「なあに?アリス」
私が笑いかけると、アリスは少し顔を赤くさせながら、私を真っ直ぐに見つめる。
「僕、ずっと前からリコリス姉のこと…」
「え…何?」
ピピピ、ピピピ、ピピピ…
何この音。アリスの声が聞こえないじゃない。もう何の音よ!うるさいわ!
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