Summer Cottage(Ⅲ)




アンバーさんの車で私とスマルトは別荘───ではなく、旅館に連れて来られました。
あれ?何でと思っていたら、今回は使用人の休暇も兼ねた旅行だそうです。

え、そんな話は聞いてないんだけど。ベゴニアやスマルトにも聞いてみたら、「あんたが聞いてないだけ」と言われてしまいました…。そうなんだ。お坊っちゃまも知らなかった感じだったけどな。


この旅館もドルチェ家グループの系列するものだそうです。しかも、三日間は貸切。すごい。ドルチェ家…。私、すごいところで働いているんだな。

なので、お坊っちゃま達のところに行かなくていいそうです。お坊っちゃま達の別荘にも、その別荘専用の使用人も複数いるし、アガットさん達の専属執事もいるからとスマルトが話してくれました。

お坊っちゃま、怒らないといいけど。


旅館の部屋は一人ずつではなく、何人かと一緒で私は、スマルト、ベゴニアと三人部屋です。仲良い二人とで安心した!



「アリス、行かないの?置いて行っちゃうわよ!」

「待って!私も行く!」


そんなわけでベゴニア達とこれから海で遊んでこようと思います!



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