Summer Cottage(Ⅱ)

昼食を取っていた。
オレは不機嫌な顔のまま、飯を食っていた。



「それでコイツ、ずっとブスッとした顔してるの?」

「アリスさんと別荘で遊ぼうと考えてたんじゃないかな?」

「使用人達は旅館近くにある海に行くんだろ?ここに来る時は必ずそこで遊ぶって、聞いたぜ」

「バカ!そんなこと言ったら…!」


海!?
旅館の近くにあんのかよ。ということは、そこに行けば、一緒に遊べるんだよな。



「オレ、その海に行く!」

「だめですよ。お坊っちゃま、アリスさんのところに行くつもりでしょう!」


すると、カルロではなく、珍しくアガットから反対された。何で!



「別に海に行ったっていいじゃん!誰でも行っていいんだろ」

「今回に限り、プライベートビーチかプールで我慢してください。アリスさんのところも行ってはだめです!」


何で反対すんだよ。誰か、オレの味方はいないのかよ!



「コイツが海に行きたいのはアリスがいるからだろ。もうアリスを呼べばいいじゃん」

「今回は使用人休暇だからだめだよ」

「彼女はいつも頑張っているからね。たまには休ませてあげよう」

「もうわかったよ!プールで遊べばいいんだろ!」


その部屋を出て、着替えるために別荘内の自分の部屋へ向かった。

ったく、頭くんなー!オレに黙ってたなんて。

こっちは別荘でアリスと遊べると思って、色々と準備してたのに…。



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