Summer Story(前)

帰り道。
屋敷まで車で走らせながら、私は後部座席でお坊っちゃまと話していた。



「しかし、何でその先生はお化け屋敷のチケットを沢山持っていたんですか?」

「知り合いがそのお化け屋敷をプロデュースしてるからだって。チケット配らなくても繁盛してたけどな」

「確かに。でも、土日は平日よりもかなり待つみたいですよ?そのチケットを買うまでも長蛇の列だって。近くにいた人が話していましたから」

「さっきもチケットの列の方は、既に本日分のチケットは売り切れって書いてあったぜ」


やっぱり人気のお化け屋敷だったのか。
というか、チケットに書いてある名前を見たら、結構有名な人だった。私、前にこの人のプロデュースしたお化け屋敷に行ってる!






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