Him and Her




モール内を気ままに歩いていたら、某大手のコーヒーショップチェーン店のポスターが目に入る。そこには、デカデカと新発売のチョコミントのドリンクが映っていた。もう始まってるんだ!飲まなくちゃ。

私はすぐコーヒーショップに入った。
頼むものは、勿論───チョコミントドリンク!!

空いてる席を見つけて、早速頼んだチョコミントドリンクを飲む。おいしい!チョコの中にスッとミントが入ってくる!ま、お坊っちゃまが見たら、嫌がりそうね。おいしいのにね。アガットさんに薦めてみよう。

私がドリンクを堪能していると───


「それ、飲んでみたーい!一口ちょーだい?」

「いいよ。君が飲んでるのも、僕も飲んでみたいな」

「いいよー!」

互いの飲み物を交換する声。
入った時からやけにいちゃつくカップルいると思えば、片方の男の人はエド様じゃない!

相手はギャルっぽいキレイな女の子で、派手なメイクに肌の露出がすごい。6月とはいえ、まだ早くない??私なんて、長袖を着てるのに…。


「おいしー!つい全部飲んじゃった!ごめんね?」

「いいよ。君が嬉しそうなら、僕は構わないよ」

「エド!!」

周りの視線も気にせず、ギャルはエド様に抱きつき、それをニコニコとしながらエド様は受け入れていた。

エド様、すごいな。本当に誰相手でもあの神対応。いつも笑顔で屋敷に勤めてから、あの人の怒るところは一度も見たことないんだよね…。

さて、チョコミントドリンクも飲んだし、そろそろ出ようかな。

席を立ち上がり、飲んだコップを返却口に返し、出ようと歩いていたら、エド様がこちらにニコッと笑いかけて来た。隣のギャルはいない。どこに行ったのかと思えば、レジのところにいた。どうやら追加で何か買いに行ったらしい。私はエド様に会釈だけして、店を出た。

しかし、今日はやけに知り合いと会う日だわ。たまたまよね。



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