April Fool

❰VS Hulk❱


「アリス、もうお菓子は作らなくていいから」

「え、そうなんですか?」

「うん。オレ、いつまでもお菓子もらって喜ぶようなガキじゃねェし!」

「そうですか。じゃあ、せっかく作ったいちごのタルトはいらないってことですね」

「え、いちごのタルト?」

「はい。昨日いちごが手に入ったので、早速作ったんですよ。後でおやつに持ってこようとしてたんですけど。でも、お坊っちゃまがいらないって言うなら、メイドの皆で食べることにしますね!」

「ま、ま、ま、待った!いる!いる!!それ、食べたい!」

「だって、お菓子はもういらないって言ってたじゃないですか?」

「嘘だよ!今日はエイプリルフールだから、ついた嘘なんだって」

「じゃあ、お菓子作らなくていいっていうのも?」

「……嘘です。これからも作ってください」

「まったく、お坊っちゃまは…」

「ごめん…」

「エイプリルフールなので、嘘つきたいのはわかりますけど、人を困らせるような嘘はついちゃだめですからね?」

「うん、わかった。………アリス」

「なんですか?」

「ずっとオレの傍にいてね」

「それも嘘ですか?今、注意したばかりなのに…」

「違ェし!」

「また嘘ついて。もう騙されませんからね」

「……………本当なのに!」





タ「予想通りな展開」

カ「アリスのお菓子が大好きだからな、あいつ。結局、自分からバラしてるし」

タ「大好きのはお菓子だけじゃねーじゃん。作ってる本人含めてだよ」

リ「あの嘘をついた後はもう何を言っても、嘘だと思われるよね」

ド「一番嘘をつけないのは、ハルクじゃん。アリス限定だろうけど」

タ「そういえば、何でライはいないの?」

カ「ライも入れたら、アリスの身が危ないからだよ。あいつの嘘は嘘じゃないからね…」

リ「エイプリルフール関係なく、騙してそうだからね。ライは…」





【END】
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