Cut off My Sister
【side タスク】
「アリス!こんなところにいたのね!」
「………え、リコリス、様?」
「もうアリスったら、私のことはお姉ちゃんと呼んでいたでしょ!リコリス様なんて、他人行儀だわ(`ε´ )」
マジでどうなってんだ?
リコリス様、オレとアリスを間違えてる?全然、似てねェのに!?
「アリス。どうして、黙っているの?私のこと、嫌いになっちゃったのね!だから…」
「嫌いになんかなって…!」
「それなら良かったわ(^_^)」
いきなりリコリス様に抱きしめられた!?すげー良い匂いがする。てか、柔らかいし!
「リ、リ、リコ…リコリス…さま」
「なあに?」
リコリス様が優しそうな笑みを蕩けさせながら、答える。こんな至近距離から見つめられたら、ヤバい!マジでヤバイ!
「……離れて、ください」
「イヤよ」
「…お願い…します。離れてください…」
「私は離れたくないわ!絶対に離れない!うふふ(*^_^*)」
アリスは普段から、こんなリコリス様と普通に会話してたのかよ。すげーな。
「アリス。今日は一緒に寝ましょうか!」
「……ぇ」
「その前に一緒にお風呂に入るのも良いわね!新しい入浴剤も買ってあるの。アリスの好きなラベンダーやローズ、ピーチもあるわよ」
風呂!?つい目の前にいるリコリス様の裸を想像して、慌てて頭を振る。ダメだ!そんなことになったら、理性が抑えきれなくなっちまう!絶対に手出しちまうから。
「アリス?」
「くっ……」
上目遣いッ!
禁断技の一つじゃねぇか!
これにオレは……
「リコリス様──!」
完全に落ちた──
リコリス様を抱き締め、お姫抱き。
そして、オレの部屋へ連れていく。
そのままベッドに押し倒す。
弱みに漬け込む卑怯さも罪悪感も今のオレにはもう……関係なかった。
欲望だけが──
「リコリスお姉ちゃん!」
「あ、ら………アリスが二人いる。え、どうして…」
「それはタスクだよ!私はここにいる!間違えないで!!私のこともわからなくなるなんて、リコリスお姉ちゃんは、そんなに私のことが嫌いなんだ!」
「……………っ」
「仲直りしたいのは、私だけなんだ!私は仲直りしたかったのに……うわ~ん!」
アリスが大声で泣き出す。
その声にオレは我に返った。
そんなアリスを見たリコリス様はオレから離れて、駆け出して行く。
……オレ……リコリス様になんて事を……
「アリス!!」
「ごめんね!ごめんなさい!私が悪かったわ!許して(;Д;)」
「ゆるさないもん!私のいうこと、聞いてくれなきゃ、リコリスお姉ちゃんなんか嫌いになるんだから~」
「可愛い妹のお願いなら、全部叶えるわ!」
「本当?」
「ええ」
「嘘つかない?約束してくれる?」
「約束するわ!」
オレは罪悪感に蝕まれていく……
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