Sweets Power




「アリス……お菓子を差し入れしたんだってね」

翌日の昼過ぎ。
スマルトに呼び止められ、そう切り出された。

「うん、したけど……それがどうかした?」
「馬鹿ね……婚約者宛にも送るなんて」
「皆、落ち込んでいるって思って……」
「それはそうだけどね……」

スマルトは言いにくそうに視線を逸らして続ける。

「いい雰囲気になっちゃったらしいわよ」
「えぇー! どうして、そうなるのよー!」
「……良くも悪くも、それがアリスのお菓子の力だからよ」



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