Chocolate Warning Issued




その頃のカルロは──


「……血痕?!」


廊下から外へ続く血痕に戸惑いを隠せずにいた。


「被害を最小限にする為の罠は……失敗した、のか……?」
「カルロ! 大変だ!オーキッドの部屋から血が流れ出ているらしい」
「それは本当ですか、タスク」
「あぁ。あれは相当ヤバいって」
「マスターキーで……急ぎましょう」


カルロとタスクがオーキッドの部屋で見たのは……
考える人・ライと鼻血という流血を流すオーキッドだった。


「おい! オーキッド! しっかりしろ!……くっ……僕が彼にライを押し付けたせいで……ッ」
「なぁ、カルロ。オーキッド、何か言ってる!」


タスクの声にカルロは息を殺し、耳を澄ませる。


「ら、ライ様の……パン……パンツ……く、食い込んでた……っ…………セクシー……ダイナマイ……ッ」


オーキッドを支えるカルロの手が容赦なく消えた──




〈Chocolate Warning Issued-チョコレート注意報発令中-〉



END.
(2024.02.10)
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