Agatto's Birthday
❰おまけ❱
アガットがケーキが入った箱を手に中に戻ってくる。
アン「あれ?アリスは来てたんじゃないのか」
アガ「帰ったよ。部屋まで送るって言ったんだけど、大丈夫ですって帰っちゃった」
ピ「一体、何をもらったの?」
アガ「誕生日ケーキだよ。昼間もお坊っちゃまと一緒に作ってくれたけど。アリスさんがまた新たに作ってくれたんだ」
メ「アガくんのことだから、ケーキをハルくんに譲ったんすね。自分の誕生日なのに」
アガ「俺もちゃんと食べたよ」
アン「食べても、ほとんどはハルク様がケーキを食べちゃったんだろ?お前、ハルク様にはめっぽう弱いから」
アガ「弱くない。俺はお坊っちゃまが喜ぶ顔が見たいだけ」
アン「それ、ケーキなら食べたい。俺にもくれよ」
アガ「ダーメ。これは俺のケーキだから、誰にもあげません」
ピ「ふふ、珍しいね。アガットが誰にもあげないなんて」
メ「確かに。いつもなら、皆で分けて食べようとか言うのに…。珍しいすね、アガくん」
ク「それはアリスがアガットのために作ったケーキなんですから、独占してもいいでしょう」
ピ「そうだね。あんな顔を見せるアガットも見たことないし」
メ「アガくんもハルくんと同じで好きなんじゃないすか?」
アン「アリスをか!?」
ク「……。アリスが作ったケーキのことですよ、アンバー」
アン「何だ、そっちか…」
ピ「それだけじゃないかもよ?」
メ「あの顔はアガくん自体も気づいてなさそうすけどね」
離れたところで、一人ケーキを嬉しそうに頬張るアガットを見ながら、彼らは話していた…。