……………
…………
………
……
…


夜８時になり、私はお坊っちゃまに声をかける。



「お坊っちゃま。私、今日はこの辺で帰らせてもらいますね」

「え？早くね」


早くない。いつもが長く居すぎるのよね。早く帰ろうとしても、お坊っちゃまが何だかんだ引き止めて来るし。

しかし、今日は何を言われても帰る！22時にリク様とシアタールームで待ち合わせしてるんだから。その前にちゃんとお風呂に入って、着替えてから来たいし。こんな汗臭いまま、リク様と映画を観るわけにはいかないし！リク様と二人！考えただけで、ついにやけてしまう。



「それでは、お坊っちゃま。また明後日に。おやすみなさい」

「…おやすみ」


お坊っちゃまに一礼をして、部屋を出る。
よし。まずはお風呂！私はすばやく走り去った。



.