結論から言おう。
お弁当はあっという間になくなった。おかしいな。少し多めに作ったはずなのに…。



「ハルク。お前ね、取られまいと取り過ぎなんだよ…」

「取らなきゃなくなるだろ！お前だって、パクパク食べてたじゃん！」

「どっちもどっちだよ、ホント…」

「あ、はは…」


乾いた笑いしか出てこない。
私は全部残さずに食べてくれて嬉しいけれど。



「じゃあさ、カルロの奢りで屋台で何か買ってこいよ！」

「カルロの奢りなら、オレも食べたい！」

「仕方ないな。買ってきてあげるよ」


そう言って、カルロ様は立ち上がり、屋台のある方に向かった。私もお手伝いに行こうとしたら、隣にいたお坊っちゃまに「行かなくていい」と止められてしまい、座ったままだ。いいのかな？



「お坊っちゃまとドラ様は、午後の競技は何に出るんですか？」

「オレ、騎馬戦と最後のリレー！」

「オレはあと台風の目だけだよ」

「そうなんですね。応援席から二人を応援しますからね！」


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