小ネタ集17
【レッツ帰省!①】
※一年目の夏のお話。
ここのお屋敷で働くようになって、4ヶ月が経とうとしていた。もうじき使用人達は、初めての休暇に入る。一年目だと5日間くらいだけど。私は実家に帰省しようと考えていた。
「もうすぐ休暇だね!二人は、どうするの?」
「私は帰らないわよ。実家なんてないし」
「私も。お休みの間は、ここで過ごすわ」
「え…」
そういえば、二人共、両親はいないって言ってたな。せっかくお休みなのに、ずっとお屋敷にいるのも寂しいよ。ここはよーし!
「二人共、うちに来なよ!」
「あんたには、家族がいるんでしょう?私達のことはいいから、帰りなさい」
「そうよ。アリスの気持ちは嬉しいけれど」
「うち、家は広いから二人を泊められる部屋くらいなら、あるよ。私の部屋でもいいし」
「そうは言ってもね…」
「アリスが良くても、ご家族が困るかもしれないわよ」
「じゃあ、お父さんに聞いてみるから、ちょっと待ってて!」
私はその場を離れ、電話を借りに行く。
許可をもらい、実家にかける。かけてすぐに、丁度お父さんが出たから、今度の休みに帰省することと友達二人を家に連れて行っていいかを早速、聞いてみた。
『アリスの友達?二人くらいなら構わないよ。部屋はあるし。シェルにも聞いてみたら、喜んでたから』
「やったー!あ。でも、リンネは大丈夫かな?」
『リンネなら、その期間はあの子の友達のご家族がリンネも一緒に旅行に連れて行ってもらうことになっているから、いないんだよ』
「そうなんだ。リンネがいないなら、大丈夫だね!ありがとう。お父さん。それじゃあ、二人を連れて帰るね!」
『ああ、気をつけて帰って来るんだよ』
お父さんとの電話を切って、私は再び二人のいる場所に戻った。
「許可、取れたよ!二人来ても、大丈夫だってさ」
「え、本当に…?」
「迷惑じゃないの?」
「お父さんもお母さんもいいって言ってたよ。だから、二人も私と一緒に帰省しよう!」
ベゴニアとスマルトは、互いに顔を見合せ、頷き合う。
「それなら、お言葉に甘えて」
「そうね。アリスの実家に行きましょう」
「やったー!皆で楽しく過ごそうね!」
こうして、私はベゴニアとスマルトを連れて、帰省することになった───。
【END】
※一年目の夏のお話。
ここのお屋敷で働くようになって、4ヶ月が経とうとしていた。もうじき使用人達は、初めての休暇に入る。一年目だと5日間くらいだけど。私は実家に帰省しようと考えていた。
「もうすぐ休暇だね!二人は、どうするの?」
「私は帰らないわよ。実家なんてないし」
「私も。お休みの間は、ここで過ごすわ」
「え…」
そういえば、二人共、両親はいないって言ってたな。せっかくお休みなのに、ずっとお屋敷にいるのも寂しいよ。ここはよーし!
「二人共、うちに来なよ!」
「あんたには、家族がいるんでしょう?私達のことはいいから、帰りなさい」
「そうよ。アリスの気持ちは嬉しいけれど」
「うち、家は広いから二人を泊められる部屋くらいなら、あるよ。私の部屋でもいいし」
「そうは言ってもね…」
「アリスが良くても、ご家族が困るかもしれないわよ」
「じゃあ、お父さんに聞いてみるから、ちょっと待ってて!」
私はその場を離れ、電話を借りに行く。
許可をもらい、実家にかける。かけてすぐに、丁度お父さんが出たから、今度の休みに帰省することと友達二人を家に連れて行っていいかを早速、聞いてみた。
『アリスの友達?二人くらいなら構わないよ。部屋はあるし。シェルにも聞いてみたら、喜んでたから』
「やったー!あ。でも、リンネは大丈夫かな?」
『リンネなら、その期間はあの子の友達のご家族がリンネも一緒に旅行に連れて行ってもらうことになっているから、いないんだよ』
「そうなんだ。リンネがいないなら、大丈夫だね!ありがとう。お父さん。それじゃあ、二人を連れて帰るね!」
『ああ、気をつけて帰って来るんだよ』
お父さんとの電話を切って、私は再び二人のいる場所に戻った。
「許可、取れたよ!二人来ても、大丈夫だってさ」
「え、本当に…?」
「迷惑じゃないの?」
「お父さんもお母さんもいいって言ってたよ。だから、二人も私と一緒に帰省しよう!」
ベゴニアとスマルトは、互いに顔を見合せ、頷き合う。
「それなら、お言葉に甘えて」
「そうね。アリスの実家に行きましょう」
「やったー!皆で楽しく過ごそうね!」
こうして、私はベゴニアとスマルトを連れて、帰省することになった───。
【END】
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