小ネタ集17
【アイスクリーム】※ハルク視点
ゴールデンウィークも終わって、数日。
朝、支度をしていると、アリスがニコニコしながら話しかけてきた。
「お坊っちゃま、今日は何の日か知っていますか?」
「今日?何かあんの?」
「はい。今日5月9日は、なんとアイスクリームの日なんですよ!」
「へぇ…」
てっきり誰かの誕生日かと思っていたら、違った。思わずそう呟いたら、アリスはオレの反応にむっとしていた。
「お坊っちゃま。反応、薄くないですか!?」
「そう言われてもな…」
「そうですか。せっかくおいしいと有名なアイスクリーム店のタダ券をもらったので、今日の学校帰りにアガットさんにお願いして、お店に寄ってもらって、3人で食べようと思っていたのに…。お坊っちゃまが興味ないみたいなので、アガットさんに断ってきま…」
「待った!行かないとは言ってねェだろ!」
アリスがアガットに言いに行こうと、部屋を出ようとしたから、慌てて止めた。
「別に無理しなくてもいいんですよ。お坊っちゃまが行かないなら、ベゴニアとスマルト達と行きますから」
「してねェ。行く!行きたい!」
「それなら良かったです。あと今月、お誕生日だとアイスを一つサービスしてもらえるんですよ。お坊っちゃま、日にちは過ぎてますけど、もらえますね!」
何かオレ、アリスに振り回されてねェか?
そんなこんなで、学校が終わった後にアイスクリーム屋に行くことになった。
…………………
……………
………
授業が終わり、急いでアガットの車が停車してる場所に向かうと、助手席にアリスも乗っていた。約束通り、三人でアイスを食べに行く。
車を駐車場に止めて、アイスクリーム屋に向かう。有名な店なのか、少し並んでいたが、アリスが言うには、今日はまだマシらしい。休日ともなると、数時間並ぶのが当たり前だそうだ。
順番が来て、アリスが全員分を注文してくれた。アリスとアガットはダブルを頼み、オレはトリプル。一つは誕生日のサービスだしな。店内の空いてる席で、食べることにした。
早速、受け取ったアイスを一口食べる。うまい。アイスは、数えるくらいしか食べたことはなかった。たまに料理長が作ってくれたりもしたが、ほとんどがシャーベットだったから。アリスも前に一度だけ作ってくれたな。
ふと隣で食べるアリスを見ると、すげーニコニコしながら、アイスを食っていた。そんなアリスの食べているアイスを見れば…。
「アリス。その青か緑みたいな色のアイスって…」
「チョコミントですよ!」
「あの歯みがき粉みてェなヤツか…」
チョコミントは苦手だ。昔、タスク兄が食べていたから、興味で一口食べたことはあるが、どうも受け付けねェ。歯みがき粉を食べたみたいな感覚がして、それ以来食べたことはない。
「歯みがき粉じゃないです!チョコミントはおいしいんですよ!私、昔から近所によく行くアイスクリーム屋がありまして、そこで毎回お父さんにチョコミントアイスを買ってもらっていたんですから。それくらいに大好きです!」
「マジかよ」
アリスはチョコミントが好きでも、オレはどうも好きになれない。
「チョコミントアイスは、好き嫌いがわかれますよね。好きな人は好きですけど、嫌いな人は嫌いですからね」
「アガットさん、チョコミントはお好きですか?」
「俺は好きですよ。でも、アンバーがお坊っちゃまと同じように嫌いで、差し入れでチョコミントのアイスがあると、必ず俺に寄越してきましたね」
「私も妹が嫌がりますね。妹は抹茶のアイスが好きなんですが、私は抹茶がだめなんですよ」
「抹茶もおいしいですよ。俺の下の弟達も苦手で食べませんね」
チョコミントが苦手なのは、オレだけじゃねェんだな。苦手なヤツは苦手か。オレ、抹茶アイスもダメだな。濃いの食べると苦くて…。抹茶系はどれも苦手だ。
それからアイスを食べ終えたオレらは、店を後にして、車に乗り込む。
「次来る時は、私の誕生日がある10月ですね!」
「その前にも行けばいいだろ?」
「いえ、夏はもっと混んでしまうので。暑さが落ちついた10月、11月にまた三人で来ましょう!」
「いいですね!」
「うまかったし、行ってやらなくもねェけど」
しばらくは来れないけど、それまで待つとするか。三人で来るのも嫌いじゃねェしな。
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ゴールデンウィークも終わって、数日。
朝、支度をしていると、アリスがニコニコしながら話しかけてきた。
「お坊っちゃま、今日は何の日か知っていますか?」
「今日?何かあんの?」
「はい。今日5月9日は、なんとアイスクリームの日なんですよ!」
「へぇ…」
てっきり誰かの誕生日かと思っていたら、違った。思わずそう呟いたら、アリスはオレの反応にむっとしていた。
「お坊っちゃま。反応、薄くないですか!?」
「そう言われてもな…」
「そうですか。せっかくおいしいと有名なアイスクリーム店のタダ券をもらったので、今日の学校帰りにアガットさんにお願いして、お店に寄ってもらって、3人で食べようと思っていたのに…。お坊っちゃまが興味ないみたいなので、アガットさんに断ってきま…」
「待った!行かないとは言ってねェだろ!」
アリスがアガットに言いに行こうと、部屋を出ようとしたから、慌てて止めた。
「別に無理しなくてもいいんですよ。お坊っちゃまが行かないなら、ベゴニアとスマルト達と行きますから」
「してねェ。行く!行きたい!」
「それなら良かったです。あと今月、お誕生日だとアイスを一つサービスしてもらえるんですよ。お坊っちゃま、日にちは過ぎてますけど、もらえますね!」
何かオレ、アリスに振り回されてねェか?
そんなこんなで、学校が終わった後にアイスクリーム屋に行くことになった。
…………………
……………
………
授業が終わり、急いでアガットの車が停車してる場所に向かうと、助手席にアリスも乗っていた。約束通り、三人でアイスを食べに行く。
車を駐車場に止めて、アイスクリーム屋に向かう。有名な店なのか、少し並んでいたが、アリスが言うには、今日はまだマシらしい。休日ともなると、数時間並ぶのが当たり前だそうだ。
順番が来て、アリスが全員分を注文してくれた。アリスとアガットはダブルを頼み、オレはトリプル。一つは誕生日のサービスだしな。店内の空いてる席で、食べることにした。
早速、受け取ったアイスを一口食べる。うまい。アイスは、数えるくらいしか食べたことはなかった。たまに料理長が作ってくれたりもしたが、ほとんどがシャーベットだったから。アリスも前に一度だけ作ってくれたな。
ふと隣で食べるアリスを見ると、すげーニコニコしながら、アイスを食っていた。そんなアリスの食べているアイスを見れば…。
「アリス。その青か緑みたいな色のアイスって…」
「チョコミントですよ!」
「あの歯みがき粉みてェなヤツか…」
チョコミントは苦手だ。昔、タスク兄が食べていたから、興味で一口食べたことはあるが、どうも受け付けねェ。歯みがき粉を食べたみたいな感覚がして、それ以来食べたことはない。
「歯みがき粉じゃないです!チョコミントはおいしいんですよ!私、昔から近所によく行くアイスクリーム屋がありまして、そこで毎回お父さんにチョコミントアイスを買ってもらっていたんですから。それくらいに大好きです!」
「マジかよ」
アリスはチョコミントが好きでも、オレはどうも好きになれない。
「チョコミントアイスは、好き嫌いがわかれますよね。好きな人は好きですけど、嫌いな人は嫌いですからね」
「アガットさん、チョコミントはお好きですか?」
「俺は好きですよ。でも、アンバーがお坊っちゃまと同じように嫌いで、差し入れでチョコミントのアイスがあると、必ず俺に寄越してきましたね」
「私も妹が嫌がりますね。妹は抹茶のアイスが好きなんですが、私は抹茶がだめなんですよ」
「抹茶もおいしいですよ。俺の下の弟達も苦手で食べませんね」
チョコミントが苦手なのは、オレだけじゃねェんだな。苦手なヤツは苦手か。オレ、抹茶アイスもダメだな。濃いの食べると苦くて…。抹茶系はどれも苦手だ。
それからアイスを食べ終えたオレらは、店を後にして、車に乗り込む。
「次来る時は、私の誕生日がある10月ですね!」
「その前にも行けばいいだろ?」
「いえ、夏はもっと混んでしまうので。暑さが落ちついた10月、11月にまた三人で来ましょう!」
「いいですね!」
「うまかったし、行ってやらなくもねェけど」
しばらくは来れないけど、それまで待つとするか。三人で来るのも嫌いじゃねェしな。
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