小ネタ集10
❰ラスボス❱
「よっしゃ!倒した!!」
今日は久々の休み。
俺は夜中から大好きなRPG系のゲームをずっとやり続けて、今ようやくラスボスを倒した。
エンディングも見終わり、セーブしてから電源を消して、トイレ以外ずっと手に持っていた携帯ゲーム機を置く。
「あー、腹減った。今何時?」
朝5時だった。
ゲームをやりながら、つまんでいた食べ物や飲み物は、もう全部残っていない。部屋にある冷蔵庫に何かないかと開けてみたが、炭酸の飲み物しか入ってない。
「流石に腹に何か入れたいなー。キッチンの冷蔵庫でも見てみるか。朝だし、誰か起きて何か作ってるかもしれないし」
アガットか、ピアニー辺りが作ってる時もあるし。早速、部屋を出て、キッチンに向かう。
しかし、今日に限って誰もいなかった。
「マジか。あてが外れた…」
コンビニに行くには、少し遠い。かといって、このままここで誰かが起きてくるのを待つのも面倒。アガットやピアニーなら頼めば作ってくれるが、クロッカスやアンバーは絶対に作ってくれない。メイズは……料理をさせてはいけないから論外だ。
うーん。どうするかな。
取りあえず、屋敷の方のキッチンに行くか。同期のサンドがいれば、賄いは分けてくれるだろうし。よし。行こう!
さて、キッチンは…。ん?
何となく通りかかった部屋のドアが微かに開いていた。ここは秘書室。秘書といえば、セレスト様が秘書をやっていた時、よくここで仕事をしていたが、今は別の人間が秘書をやっているため、この部屋を使用することはない。よって、今現在は誰も使っていない。
なら、何故この部屋のドアは開いているのか?
気になって、中に入ってみた。誰もいないかと思っていたら、そこのソファーで眠る人物がいた。最初は誰なのかわからなかった。だって、ここで寝てるなんて考えないし。
すると、その人物が目を覚ます。
「…………………ん、セージか」
「旦那様…」
てか、何でここで寝てるんだ、この人!?執務室があるのに…。しかも、髪下ろしてると更に若く見えるし。リク様にそっくりだな。いや、カルロ様にも見える。当たり前か。親子なんだし。
しっかし、寝起きでもすげー色気だわ。これは女が放っておかないわけだ。
てか、この人もソファーで寝たりするのか。ベッドで寝てるイメージだった。ゲームなら、SSRのカードになりそうだよな。俺、揃うまで課金するわ。
「おはようございます。すみません。起こしてしまいましたか?」
「いや、お前が来たから起きたわけじゃない。元から眠りは浅い方だからな」
声までもイケボ。旦那様の声、○○さんに似てる。いや、●○さんか?んー、恋愛ゲームとかなら、マジで攻略してみたいな。でも、通常の攻略キャラじゃなくて、隠しキャラっぽいんだよな。
「どうかしたか?」
「え?」
旦那様が真っ直ぐ俺を見ていた。うわっ、マジで色気やばいわ。ここにずっといたら、おかしくなりそう。さっさと出よう。
「何でもありません。徹夜したんで、少しボーっとしていたみたいです」
「そうか。ああ、ボルドーを見かけたら、ここにいると伝えてくれ」
「わかりました。それでは失礼します」
一礼をして、その部屋を出た。
廊下を歩きながら、俺は考えた。
旦那様を攻略するには、まずここの息子達を全員攻略しないとルートが開かない。ま、ここの息子達も大分キャラ立ってるしな。顔も旦那様の血が強いのかイケメンばっかだし。
すると、ヒロインはやっぱりお嬢様がいいか。そう考えていたら、ふとアリスの姿が浮かんだ。
ここはやっぱり庶民のメイドかな。身分差もあるから、反対されればされるほど燃え上がるし。お嬢様だと打たれ弱いしな。
リアルでもアリスは兄弟達を攻略してない?何かイベント発生しまくってるしさ。特に一番進んでるのはハルク様なんだよな。リク様やカルロ様辺りもちょいちょいあったし。全員の好感度も低くないし。
うーん、乙女ゲームもアリか。
俺、乙女ゲームはあまりやったことないけど。今度似たゲーム探してみるかな。
でも、旦那様って、ラスボス感ハンパないわ。RPGとかのゲームでもなかなか倒せないよな、あれは。
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「よっしゃ!倒した!!」
今日は久々の休み。
俺は夜中から大好きなRPG系のゲームをずっとやり続けて、今ようやくラスボスを倒した。
エンディングも見終わり、セーブしてから電源を消して、トイレ以外ずっと手に持っていた携帯ゲーム機を置く。
「あー、腹減った。今何時?」
朝5時だった。
ゲームをやりながら、つまんでいた食べ物や飲み物は、もう全部残っていない。部屋にある冷蔵庫に何かないかと開けてみたが、炭酸の飲み物しか入ってない。
「流石に腹に何か入れたいなー。キッチンの冷蔵庫でも見てみるか。朝だし、誰か起きて何か作ってるかもしれないし」
アガットか、ピアニー辺りが作ってる時もあるし。早速、部屋を出て、キッチンに向かう。
しかし、今日に限って誰もいなかった。
「マジか。あてが外れた…」
コンビニに行くには、少し遠い。かといって、このままここで誰かが起きてくるのを待つのも面倒。アガットやピアニーなら頼めば作ってくれるが、クロッカスやアンバーは絶対に作ってくれない。メイズは……料理をさせてはいけないから論外だ。
うーん。どうするかな。
取りあえず、屋敷の方のキッチンに行くか。同期のサンドがいれば、賄いは分けてくれるだろうし。よし。行こう!
さて、キッチンは…。ん?
何となく通りかかった部屋のドアが微かに開いていた。ここは秘書室。秘書といえば、セレスト様が秘書をやっていた時、よくここで仕事をしていたが、今は別の人間が秘書をやっているため、この部屋を使用することはない。よって、今現在は誰も使っていない。
なら、何故この部屋のドアは開いているのか?
気になって、中に入ってみた。誰もいないかと思っていたら、そこのソファーで眠る人物がいた。最初は誰なのかわからなかった。だって、ここで寝てるなんて考えないし。
すると、その人物が目を覚ます。
「…………………ん、セージか」
「旦那様…」
てか、何でここで寝てるんだ、この人!?執務室があるのに…。しかも、髪下ろしてると更に若く見えるし。リク様にそっくりだな。いや、カルロ様にも見える。当たり前か。親子なんだし。
しっかし、寝起きでもすげー色気だわ。これは女が放っておかないわけだ。
てか、この人もソファーで寝たりするのか。ベッドで寝てるイメージだった。ゲームなら、SSRのカードになりそうだよな。俺、揃うまで課金するわ。
「おはようございます。すみません。起こしてしまいましたか?」
「いや、お前が来たから起きたわけじゃない。元から眠りは浅い方だからな」
声までもイケボ。旦那様の声、○○さんに似てる。いや、●○さんか?んー、恋愛ゲームとかなら、マジで攻略してみたいな。でも、通常の攻略キャラじゃなくて、隠しキャラっぽいんだよな。
「どうかしたか?」
「え?」
旦那様が真っ直ぐ俺を見ていた。うわっ、マジで色気やばいわ。ここにずっといたら、おかしくなりそう。さっさと出よう。
「何でもありません。徹夜したんで、少しボーっとしていたみたいです」
「そうか。ああ、ボルドーを見かけたら、ここにいると伝えてくれ」
「わかりました。それでは失礼します」
一礼をして、その部屋を出た。
廊下を歩きながら、俺は考えた。
旦那様を攻略するには、まずここの息子達を全員攻略しないとルートが開かない。ま、ここの息子達も大分キャラ立ってるしな。顔も旦那様の血が強いのかイケメンばっかだし。
すると、ヒロインはやっぱりお嬢様がいいか。そう考えていたら、ふとアリスの姿が浮かんだ。
ここはやっぱり庶民のメイドかな。身分差もあるから、反対されればされるほど燃え上がるし。お嬢様だと打たれ弱いしな。
リアルでもアリスは兄弟達を攻略してない?何かイベント発生しまくってるしさ。特に一番進んでるのはハルク様なんだよな。リク様やカルロ様辺りもちょいちょいあったし。全員の好感度も低くないし。
うーん、乙女ゲームもアリか。
俺、乙女ゲームはあまりやったことないけど。今度似たゲーム探してみるかな。
でも、旦那様って、ラスボス感ハンパないわ。RPGとかのゲームでもなかなか倒せないよな、あれは。
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