小ネタ集3
❰裏ジンクス❱
生徒1「ねぇ、うちの学園にジンクスは知ってるよね?」
生徒2「知らない人はいないでしょ!」
生徒1「じゃあ、裏ジンクスは?」
生徒2「何それ?」
生徒1「私もお姉ちゃんから聞いたんだけど、イニシャルチャームあるでしょ?」
生徒2「うん」
生徒1「あれ、好きな人と自分のを交換する分には問題ないんだって」
生徒2「普通はそうでしょ。それで?」
生徒1「裏ジンクスはここからだよ。好きな相手がこの学園にいない相手に自分のイニシャルチャーム渡すと別れるんだって」
生徒2「えー、そうなの?あ、ララが今度他校の彼氏に渡すって言ってたよ!まずいじゃん。止めなきゃ」
生徒1「裏ジンクスはまだあるよ!自分のイニシャルチャームと好きな相手のイニシャルチャームを両方持っていると、永遠に結ばれないんだって」
生徒2「自分で持っているだけなのに?」
生徒1「そう。持ってるだけでどんどん相手が遠ざかるんだって」
生徒2「ミクルが確か、好きな人のイニシャルチャーム買ってなかった?」
生徒1「あの子、買うのやめたよ。私が裏ジンクスを教えたから」
生徒2「そうなの?」
生徒1「うん。会計時にAのチャーム買うの止めてたから」
生徒2「なら、良かった…」
生徒1「でもさ、何かこの学園以外の誰かと一緒にならないようにしてるよね、その裏ジンクスって…」
生徒2「確かに過去に何かあったのかな?」
生徒1「不幸になった人がそうなるように祈ったのかもしれないね」
リ「カルロ兄さん」
カ「リク、どうしたの?」
リ「僕、思い出したことあるんだ。ジンクスについて」
カ「何?」
リ「裏ジンクスだよ」
カ「……」
リ「タスクもハルクもどちらも裏ジンクスに当てはまってるんだよ」
カ「そうだっけ?忘れちゃったな…」
リ「あの時、兄さんは友達が自分のイニシャルチャームを他校の子にあげたって言ってたよね?」
カ「言った」
リ「その後、どうなったか教えて」
カ「……」
リ「兄さんが言わないなら、僕が言ってあげるよ。その友達はその彼女と別れたんでしょ?」
カ「…正解」
リ「まるで友達の話みたいに話してたけど、それ自分の話だよね?カルロ兄さん」
カ「それも正解。よくわかったね、リク」
リ「……やっぱり。わかっていて、ハルクに話したでしょ?」
カ「……」
リ「タスクにもわざと教えたんだね。自分のイニシャルチャームをあの子にあげろって。さっき、タスクに確認した。兄さんに渡すといいって言われたって…」
カ「……」
リ「カルロ兄さん」
カ「初恋は実らないんだよ?リク。タスクもハルクもそれを早くに知った方がいい…」
【END】
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