All(ティーデStory )

わたしはパパが好き。
それは、わたしがパパから生まれたから──?

「う~ん、それだけじゃないような……」

体中が熱くなる、このドキドキ……
──ドラも感じてるの?
考えると、無性に苛ついてしまう。
そんな時はいつも──

「パパ、いる?」
「おいで、ティー」

パパに抱き締めてもらって、頭を撫でてもらうの。
でも今日は、それだけじゃ気持ちがおさまらない。

「さっき、ドラ……来てた?」
「新しい服が欲しいんだって」
「本当に気持ち悪い」
「何かあった?」
「ううん。あ、わたし今日はパパと寝る」
「甘えっ子だね、ティーは」
「パパが大好きなんだもの」

間近で見る、パパの寝顔。
見慣れているはずなのに──

「今日のわたし、変かもだ」

自分を抑えきれなくて、我慢できなくて……

「パパ──」

唇のそばにキスをする。
なんでかな?……すごく甘い味がした。
体中の血液が駆け巡り、全身でパパを感じるような……

──もし、ちゃんとキスをしたら?──
想像すると怖い。
けど、ぞくぞくする。
だって大好きな、パパだもん。
全部、わたしのものにしたい。
わたしの全部もパパにあげるから……



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