First enthusiast




男なんてバカ。

バカだから、私もバカをやるの。


気づけば、周りに男の子に囲まれ、ちやほやされてた。

バカバカしいと思いながら、そんな日々に飽き飽きしていた時、あなたと出会った…。



覚えてる?

─────リク。





あの頃から私を囲んでいた色んな男と付き合ってた。

とっかえひっかえを繰り返していたら、当然、罰は来た。



「きゃっ!」


遊んでた男達の一人にいきなり腕を掴まれ、中庭に連れてこられた。

相手を見て、顔は覚えていたけど、名前は知らない。

更に彼は怒っていた。



「お前、何で俺がいるのに他の男と出かけるんだよ!」


それを聞いて、私はまたかと思った。

私が気まぐれで声をかけ、少し優しくしただけで女の子に慣れてない男は勘違いしてしまう。

それはよくあったことだから、私はため息をつく。



「あんたとだけ付き合うとは言ってないわよ、私」

「んだと!?」


相手が私を殴ろうと手を上げる。

私は目を閉じ、痛みを待つ。

しかし、痛みはなかなか来ない。










〈First enthusiastー初めての好きー〉











.
1/2ページ
スキ