Dora's Melancholy




「……はぁ」
「ドラ……髪の毛短くなって……溜め息ばっか……」
「別に後悔してるとか、そんなんじゃねーの」
「……じゃあ……何?」
「きっと、ティーには分かんねぇこと」


髪をバッサリやってから、やたら囲まれる。
ボクは一匹狼でいたいってのに……はは、笑えねぇや。


「ドラ!」
「何だよ、ティー」
「また……一人で……行くの?」
「さあな」


そう言って、空に向かって跳ね上がる。
……長かった頃は“うさぎ”みたいとか、思ったこともあったっけ。



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