Feelings line of the palm
「また、アリスの話かよ」
アイツ等に助けられてから、俺は何故かハルクの野郎と一緒にいる事が多くなった。
つまりだ、聞きたくもない話も聞かされる。
よく出るのが“彼女”。
俺、あんま話を聞くのに慣れてねぇし。
ただ聞いてるってのが気に入らねぇんだよ。
「その話、まだ続くってのか?」
「他にもあんだよ。あの女はな──」
「……ウゼェ」
聞かされる度に、アイツを知ってく。
俺の知らないアイツを知ってるハルクが腹立つ――
「ウゼェって何だよ」
「まんまだろ、まんま!」
アイツの話なんかすんじゃねぇよ!
気持ちが爆発して、ケンカになる。
毎日がそんなだ。
別に嫌いじゃない。
俺もアイツも本気だから、すげぇ気持ちいいし。
……いい意味で、な。
〈Feelings line of the palm〉
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