Twin





──夜。
メアがベッドに倒れ込む。
湯上がりホカホカ。


「……お風呂上がりのこれ……堪らない……」


暫くして、ライがバスローブ姿で入ってきた。


「なぁ、メア。頼みたいことあんだけ──」
「嫌」
「おい。まだ何も言ってね──」
「嫌よ」
「なら、ぜってー嫌って言わせねー」


ライがメアに馬乗りになる。


「ちょ! 変態! 気持ち悪い事しないで!」
「暴れないで聞けよ、メア」
「嫌! どいてよ、馬鹿!」
「聞かねぇなら、引き千切ってもいいんだぜ?」


メアが青冷める。


「それだけは……」
「だよな。おまえ、肌の露出嫌ってるもんな」
「聞くだけ……聞くから……先ず、どいて」


ライはニヤリと笑ってメアから離れる。


「はぁ……あっちー……風呂入ったばかりなのに、メアが暴れるから……」
「何で脱ぐのよ、馬鹿……自業自得でしょ。あ、それだけは脱がないで」
「……何で?」
「モザイク掛けれない」
「…………おれは全てをさらけ出す事に躊躇いなんか──」
「そこ含めてメアが恥ずかしい……」


暫く沈黙が続いたが、ライが先に口を開いた。


「メア、明日はおれをやれ」
「はい?!」
「おれがおまえをやる」
「殺ればいいのね」
「おまえさ、勘違いしてんだろ? 凶器ない方な」
「……まさか……ヤるって……誰……と……」


メアの顔が真っ赤になる。


「……はは、いいじゃん。おれになって、誰とでもヤれば?」
「ライになって?……何それ、嫌──」
「じゃねぇよな?」


ライはメアの顎を掴み上げ、見下す。


「…………お願い、なんかじゃない……じゃない……」


ライが離れると、メアは後ろからライを思い切り蹴る。


「いってぇー!!」
「馬鹿!……馬鹿、馬鹿! ライの馬鹿ー!」
「おい、やめ…………ああっ! ちょ、もっとぉ──」
「馬鹿、変態!!」



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