4th MIRACLE
──人間の子供にとっての4年はとても大きい──
キミは4年でとても素敵な女の子になった。
4年前は確か、同じ12歳って言ってたね。
ボクは12歳の姿のまま年齢だけ重ねた。
キミが4歳の時、ボクは生まれた。
とは、いっても今と姿かたちは変わってもいないんだけど。
キミが8歳の時、ボクは一緒にいるのがとても辛かった。
胸がズキズキして。
キミが12歳の時、ボクの存在はキミの中にいなかった。
それが辛くて、辛くてキミにヒドいことをたくさん言った。
仕方のないことだったのに、悔しかったんだ。
たくさんの出会いと別れにキミもたくさん傷ついていた。
そんな中、ボクはキミに「スキ」と伝えた。
返事は怖くて聞けなかった。
そして、今。
16歳になったキミがいる。
見知らぬ男の子と親しげで、幸せそうで……
「……バイバイ」そう呟いて振り返ると、何かにぶつかる。
顔を上げる。
「え──」
「やっと会えた。スゴく長かったな」
キミは溜め息ひとつ、ボクを抱き締めた。
「覚えてる……の?」
「今日は2月29日でしょ。忘れるわけないじゃん」
4th MIRACLE....END....
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