生まれた時から塀の中だった。
両親は働きに出て、帰ってくる事は滅多になかった。
特に母。
父も母の話を避けてるかのようだった。

十歳を境に“学校”と呼ばれる場所に通い始めた。
三年間は、共学で知識を得る。


「クレア！　一緒に宿題をやろうよ」


ノアとオペラ、それからユノとメルトとはいつも一緒だった。
勉強も遊びも、何するにも一緒。
喜びも悲しみも分け合える、そんな関係だった。

──三年の終わりになると、ユノと一緒に泣いた。
大好きな二人と別れないといけないから。
“勉強を頑張ればまた、会える”そう信じてみんなで再会の誓いをして別れた。



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