Mandarin




目を覚めると、自分の部屋のベッドにいた。



「……あれ?おれ、神社にいたよね?」


そういえば神社で何かあったような気もするんだけど、覚えてないな。
何かあったかな?うーん、わからん。



「神社いたのに、何で家…?」

「それは熱を出して倒れたからだ」

「セツナ…」


丁度、セツナがおれの部屋に入ってきた。熱を出した?ああ、だから、額に冷えピタが貼ってあるのか。



「そうなんだ。ところで今日は何日?」

「1月3日だ」

「え!?おれ、2日も、眠ってたの!!?」

「そうだな。その間、色々と大変だった…」

「何かあったの?」


セツナが何か考え込む。まさか、おれの寝ている間に何かあったの?アリスドールがやって来たとか戦いがあったとか。大丈夫だったのかな!?



「……。面白いことは特になかったな。」


ないんかーい!!てか、面白いことかよ。
セツナさん、聞きたいのはそこじゃないからね?もっとないの?



「セツナ。アリスは起き…」


そこへハルクがおぼんに何かを乗せて、部屋に入って来た。



「ハルク?」

「お、起きてたのか?体調はどうだ?」

「うん、もう平気」

「そ、そっか。お腹空いてないか?お粥あんだけど」

「食べる!ちょーだい」


腹減っていたから、早速ハルクの作ったお粥を頂いた。



「いっただきまーす!……うん、うまい!」

「……ああ、そうか」


お粥だけど、食は進むー。パクパク食べていたら、ふと視線を感じた。セツナはハルクが来てすぐに出て行ったから、おれを見ているのは…。



「ハルク、何?ジーっと見て。おれの顔に何かついてる?」

「ついてねぇ、けど…」


何か歯切れ悪いな。と思いつつも、おれは再びお粥を食べ始めた。その間もハルクはずっとこっちを見ていた。なんなんだ、一体。



「ごちそうさま!」

「これだけ食べられたら、大丈夫だな。はい、薬。それ飲んだらもう少し休めよ」

「うん。ありがとう」


薬を飲み、空になったコップをハルクに渡す。だが、ハルクはそのまま動かず、立ったまま。



「ハルク、どうしたの?さっきからボーっとしてない?」

「……悪い。ちょっとな」

「ふーん。具合悪いなら、ハルクも休んだ方がいいよ」

「そうだな。そうするよ…」

「ふあ…。何か眠い」


それに瞼が重い。目を開けていられない。このまま寝ちゃおう…。



「アリス、あのさ…」


意識が落ちる前にハルクの声が聞こえたが、返事する前におれは眠りに落ちた。



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