Doll Ⅰ




「相変わらず喰えない奴じゃ。あれならまだハッキリしてる子供達の方が楽。………そうは思わぬか?」


ロベリアは誰もいない周囲に向かって声を発する。すると、一人の少女が姿を見せた。



「恐らく相手のアリスドール様もそう思ってると思いますよ?ロベリア様」

「だろうな。あやつとは似ているからな、妾は」

ロベリアが子供のように笑う。だか、すぐに笑みを消し、命令する。



「カンナ、あちらの監視を頼むぞ」

「承知致しました」


と呼ばれる少女が一礼して、その場を後にする。その場に残ったロベリアは、不敵な笑みを浮かべる。



「楽しくなるな、これから…」


.
4/6ページ
スキ