Doll Ⅰ
「相変わらず喰えない奴じゃ。あれならまだハッキリしてる子供達の方が楽。………そうは思わぬか?」
ロベリアは誰もいない周囲に向かって声を発する。すると、一人の少女が姿を見せた。
「恐らく相手のアリスドール様もそう思ってると思いますよ?ロベリア様」
「だろうな。あやつとは似ているからな、妾は」
ロベリアが子供のように笑う。だか、すぐに笑みを消し、命令する。
「カンナ、あちらの監視を頼むぞ」
「承知致しました」
と呼ばれる少女が一礼して、その場を後にする。その場に残ったロベリアは、不敵な笑みを浮かべる。
「楽しくなるな、これから…」
.