Doll Ⅰ

一方。
アリスドールの元にも彼を訪れる人物がいた。



「久しいな。アリスドール」


外見は小学生ぐらいの幼くて可愛い少女。声も可愛いのだが、口調は少女らしくはない。いきなり現れた謎の少女にドラとティーは、あからさまな殺意を向ける。



「何だ、コイツ」

「パパ、誰?」


しかし、そんな二人にも少女は気にもせず、アリスドールしか見えていない。



「懐かしいな。だが、ロベリアの姿は大人だったはずだが?」

「ちょいと新しい人形遊びをしていたら、油断してしまってのう。元に戻るまでしばし時間がかかるんじゃ」

「お前は変わったものが好きだったからな」

「貴様は好き嫌いがハッキリしておるからな。たまには、手を出してみたらどうじゃ?」

「遠慮しておく。こちらにはこちらのやり方がある」

「つまらんやつじゃな。ま、いい。今日は挨拶だけしに来ただけじゃ。今度はお茶でも飲もうではないか」

「構わない。その時は茶菓子でも用意しておくとしよう」

「楽しみにしておくぞ」


そう言って、少女は去っていく。



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