Doll Ⅱ
そんなやり取りがあったことも知らず、私はハルクと下校。寄り道もせず、真っ直ぐに帰宅した。
「ただいま」
家に入った瞬間、雨が降り始め、それはすぐに大雨に変わる。
「本当に雨が降った…」
「ダリア、そういう読みは当たんだよ。昔から」
「すごい…」
天気予報士にでもなれるんじゃないかな。当たるって評判になりそう。ダリアさん。
「ダリアが当てるのは、雨に関することだけだぞ。他は出来ないからな」
「そうなの?」
「そうなの。あー、腹減った。早く飯作って」
そう言って、ハルクはさっさと靴を脱いで、上がって行く。あ、そうだった!ハルクの食事にだけ、おかず少なくしてやるんだから。
私は一度部屋に戻ってから、着替えて夕飯の支度を始めた。
【2・終】
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