Riku Ⅲ
「リクが……暴走だって?」
「何か、ド派手にやらかしたみたいだよ」
「それは事実なのかな、ドラ」
「……アイツが動いたって聞いたから、間違いないと思うけどね」
「……父さんが?」
リク、アリスにやった事と同じ事をやらかしたの?
それとも──
まぁ、どちらにせよ面白い事になっているじゃないか。
「……? 何か、楽しそうじゃん」
「…………うん。僕もそろそろ、動こうかなって思って」
「……嫌な予感しかしねぇんだけど」
そう言えと、ドラは窓の外を見る。
──と、コウモリなのか使い魔達なのか……
騒ぎ立てるように月に向かって、飛んで行く──
END.
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