序章 side H

幼い頃、オレはアイツと会ったことがある。

怪我をして泣いていたオレをアイツが助けてくれたんだ。





“だいじょうぶだよ!”


“いたい。いたいよ…”


“もうおとこのこなんだから、ないてちゃだめだよ!たいせつなおんなのこをまもれないぞ”


“いないもん。そんなこ…”


“いないの?じゃあ、わたしがなってあげる!”


“きみが?”


“うん!わたしはアリス。あなたのなまえは?”



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