Doll 8ーGirl of time
「アア……やっと、会エタネ……ダルク」
「ダルクだと?」
Arice・Dollは愛しそうにダルクの頭を撫でた。
ダルクは無表情のままだ。
「繭の状態ってこと、かな」
「つまり、敵ってことか!」
「ハルク! 無闇に攻撃すんなよ……こいつは、きっと──」
タスクが言い終える前にダルクが攻撃を放つ。
何かは分からない。
早すぎる──!
「うおわっ!」
ハルクとタスクは地面に叩きつけられた。
「素晴ラシイ」
Arice・Dollは満足そうに手を叩いた。
「だう」
ダルクの瞳がアリスを捉えた。
「やめろォ!」
ハルクが叫ぶ。
と、ダルクは顔をしかめた。
そして、おぎゃあおぎゃあと泣きだした。
すかさず、ハルクとタスクがアリスの前で構える。
油断は出来ない──
しかし、ダルクが泣き止む気配はない。
「……退クゾ」
その言葉で漸く泣き止んだくらいだ。
「待て!」
飛び出したハルクの手を掴む者がいた。
「お前……」
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