Doll 27-Intruder




「…………何処にもいない、のか?」



カルロは肩で息をしながら辺りを見回す。


「ゼクス……存在が消えたのなら……いや、それは…………っ」


額の汗を拭うカルロ。
袖が微かに捲れる。


「…………ろ…………やめろ…………やめてくれ……っ」


そう言って、震える手で袖を引っ張り元に戻した。



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