Prologue Ⅲ




「あら。アリス、体調はもういいの?」
「うん……ママ──」


今朝の事を話すべきか迷って、やめた。
疲れてるせいよ、って言われて終わるかもしれないから……
それに、あの二人……何となくだけど──


「どうしたの、アリス」
「ううん。何でもない。明日から、学校行くね」
「無理しなくていいのよ」
「大丈夫、ありがとう」


ママによると──
パパとの旅行から帰って来たら、私は高熱で魘されてたらしい。
「余程、怖い夢を見たのね」って言われたけど、何も覚えていない──

今朝の二人と……関係あるのかな──



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