Prologue Ⅲ
「まぁた、この女?」
「カラリナ、頼む! コイツも一緒にいさせてくれねぇ?」
手を合わせ、ドラージュが言った。
そんな彼にカラリナは、ニヤリと笑って言う。
「それが人にものを頼む態度かしらね」
「…………調子に乗ってんじゃねぇよ」
「な、何よ……」
「お前はボクの為に動けばいいだけ。ボクを手に入れたいんだろ?」
カラリナの顎をくいっと持ち上げて不適な笑みを浮かべる、ドラージュ。
「か、勝手にしなさいよ!」
カラリナは真っ赤な顔で言うと、窓を閉めた。
「……あの女……ドラの……なんなの……?」
「さぁな。よく分かんねぇけど、嫌いじゃねぇやつ。ココに居て、いいってさ」
「……ありがと……」
「…………げっ。素直なティー、気持ち悪っ」
ティーデは笑いながら泣いていた。
「……やっぱり……ドラといると……安心する……」
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