Doll 2-Words that I wanted to convey
「あれ、姉さん……?」
Arice・Dollが言った。
“姉さん”
その言葉に私はドキンとした。
「……リ……ク?」
「おい。騙されんじゃねェぞ」
「う、うん」
私はリクの目を恐る恐る見る。
リクの目には光が宿っていた。
──リクだ。
「僕…………え、血……?」
リクは真っ赤に染まった手と体を見て青褪めた。
私が恐れていた事が今、まさに起きようとしていた。
「ひっ……シ、シリア?」
リクはシリアに手を伸ばす。
「リク、ダメ……やめて──」
リクの手がシリアに触れる。
同時に何かの壊れる音が聞こえた気がした──
「シリア?…………死んで……僕の手……血…………う、うあぁぁぁああああっ!!」
リクは頭を抱えて走って行く。
「リク、待って!」
私はリクを追う。
「…………アリスがアイツ……リクを……?」
ハルクは壁を思い切り殴る。
「クソ──」
ハルクは蹲って頭を抱えた。
Doll 2-Words that I wanted to convey....END....
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