Doll 25-Sibling




「──わたくしの昔話はどうでしたか?」


照れながらエリーゼは言った。


「何の時間稼ぎだ?」
「……そんなんじゃありませんわ。ねぇ、ずっと聞いてたんでしょう? カブラ──」


名前を呼ばれ、カブラは窓から顔を見せた。


「この気配、さっきの……」
「……エリーゼ、信じて……よいのか?」



エリーゼは小さく微笑む。



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