Doll 25-Sibling
ドアを開けると、リクと……リゼルがいた。
二人とも、何故か肩で息をしている。
「ね、姉さん……逃げ──」
「マジで弟かよ……」
「リゼル、どうして」
「勘? 第六感っての?」
「知り合いって本当だったの?」
リクとリゼル。
二人は顔を見合わせて一瞬、睨み合って視線を反らした。
「それより何でお前がいるんだ?」
「今更かよ」
「……そういや、そうだな」
リゼルは冷静を装っているが、額に血管が浮き出ている……
精一杯、苛立ちを抑えていた。
「──役者は揃った、な」
何処からともなく、声が聞こえた──
全員が辺りを見回し、警戒する。
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