Doll 25-Sibling




薄暗い校舎裏。
ハルクが壁にもたれ掛かって立っていた。


「……くっそ!」


右手で壁を思いきり殴る、ハルク。
静かに血が滴り落ちる。


「幻……なのか?」


右手が光を放ち、剣が現れる。
ハルクが掴もうとすると、剣は消えた。


「うぐッ」


同時にハルクは凄まじい吐き気に襲われ、嘔吐する。


「……はぁッ……はぁッ」


その姿を陰から見ている人物がいた。


「何、やってんだ? アイツ……」


──リゼルだ。



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