Doll 24-Poison needle




私とリゼルは一目を避けるように体育館裏に移動した。
リゼルと少し距離を取って、深呼吸一つ……


「話って何?」
「ハルク、アイツ何者なんだよ」
「え?」
「リンネといい、ヨイチといい──」


ちゃんと考えたこと、なかった。
突然現れて、何だかんだと守ってくれてる。


「……本当、何者なんだろうね……」


涙が勝手に溢れてくる。


「お、おい! 何で泣くんだよ!」
「分かんない……ごめんなさ──」
「謝んな」


リゼルは不器用に、でも優しく抱き締めてくれた。


「何で……守られてばかりなのかな……」
「……いいんじゃねーの? てか、守る意味はなんとなく分かるし」


そう言うと、リゼルは手を離し一歩前に出た。


「何の用だ? 答えによっちゃ、ブッ殺すぜ?」



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