Doll 24-Poison needle





「……おい、誰だよ今の」


カルロと入れ違いでリゼルが入ってきた。


「随分、親しそうに見えたけど?」


近付くリゼルに私は一歩ずつ後ずさる……。

リゼルは懸命に殺気を抑えていた。


「初めて会った人……職員室探してた」
「へえ、そうかよ。まァ、いいや」


リゼルに腕を思い切り掴まれる。


「痛ッ……」
「わ、悪りぃ……こんなつもりじゃ……」


深呼吸一つ、リゼルは言う。


「アリス、少し付き合え!……いや、付き合ってくれ」
「え、えっと……」
「変な意味じゃねーよ。ただ、人には聞かれたくない」





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