Doll 23-Clock
「はぁ……」
リクはベッドに倒れ込むと、目を閉じる。
「まだ……体力戻らない、か。これじゃ……姉さ──アリスのこと守れない……っ」
唇を噛み、拳を握りしめる。
その背中に静かに黒い影が、そっと伸びていく。
「!……誰だ!」
振り向く、リク。
だが……誰もいない──
「気のせい、か。今日は疲れすぎだな」
リクは寝転がると、そっとお腹に手を当てた。
「……もう痛くない? 姉さんのご飯、いらないって言っちゃったのに。でも、これからは毎日食べられる──」
眠りについたリクは、とても幸せそうな顔をしていた。
Doll 23-Clock....END....
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