Doll 23-Clock
「ただいま戻りましたわ」
「エリーゼ。腕、どうしたの?」
「あら……傷が?…………ドラージュ、思ったよりはやるようね」
「ふぅん、ドラージュにやられたんだ?」
「掠り傷ですわ。早く治してくださる、Arice・Doll?」
と、闇に向かって話すエリーゼ。
「まあ、待て。肉体が出来てからな」
「んもう……例え、掠り傷でも女にとって傷があるのは屈辱ですのに……」
「傷ついた美女、素敵じゃないか」
「本気で言ってますの?」
「もちろんだよ──」
「んっ、もう……」
エリーゼは暗闇に包まれ、姿が見えなくなる。
.