Doll 22-Shadow




“疲れてんだよ、お前。何かあったら俺が守ってやっから安心しろよ”

そうハルクは言ってくれたけど……
あまりにリアルな白昼夢は私を解放してくれない。

どこにいるかも分からない二人……
それが白昼夢に追い討ちをかけてくる。


「姉さ……アリス、どうかした?」
「あ、ううん……大丈夫」
「大丈夫には見えない」


リクはそっと私を抱き締める。


「リク……?」
「大丈夫。これからはさ、僕が守るから──」
「……うん……っ…………」


私はリクの腕の中で声を押し殺して泣いた。
白昼夢を打ち消すように──

リクは、ただ黙って抱き締めてくれていた。
私が落ち着くと、リクは微笑んで頭を撫でてくれた。



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