Doll 21- continuous rain




暗黒の中、エリーゼが“形なきArice・Doll”に話し掛ける。


「Arice・Doll……いいのですか?」
「何がだ?」
「ふふ……いい、のね」
「……お前は今すぐ消えろ」
「分かりましたわ」


髪の毛を掻きあげ、エリーゼは消える。
ほぼ同時にドラージュとティーデが現れた。


「パパ……誰かいたの?」
「誰か?」
「ううん……気のせい、かも……」
「僕には君達だけだ」


そう言って、Arice・Dollは闇でティーデを抱き締めた。


「嘘くせーな」
「そうだな。僕にはドラ、お前もいる」
「……そういう意味じゃ──」
「では、どんな意味だ?」
「……何でもねーよ」


ドラージュはArice・Dollの部屋を後にする。


「ドラ、パパの話」
「構わないよ、ティーデ」


“あいつは破棄だな、余計な感情を持ちすぎた”──




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