Doll 18-Puzzle piece which disappeared




「あたし、何してんだろな」


屋根の上、独り寂しく夜空を見上げるラセン。

下ではハルクとリゼルが言い合いから、殴り合いの喧嘩へと変わる。


「好きだよ、ハルク。でも……」


ラセンがを閉じると頬が涙を伝い落ちる。


「雨、か?」


ハルクが頬に受けた水滴を拭う。


「そんなテには乗らねェぜ!」
「気のせい……か。って、痛っ! テメっ!」


「ハルク──……ッ」


膝を抱え、声を押し殺して嗚咽を漏らすラセン。
その背中を朝陽は容赦なく照らす。



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